【精神看護】躁病相にある人への看護~急性期~

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仕事
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躁病相にある患者さんへの看護介入についてまとめてみました。

看護学生精神看護に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

うつ病の時と同様、

躁病相でも3つの時期に分かれています。

急性期

回復期

維持期

それぞれの時期によって、問題点や看護介入の方法にポイントがあります

今回の記事では急性期におけるポイントについてお話していきますね。

今回記事にする看護介入方法は一例です。

当人の生育歴や取り巻く環境、性格で介入方法も異なるのでご了承ください。

躁状態についての説明はコチラから

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急性期に生じやすい看護問題

・行動にまとまりがなくなる

・他者への干渉が過剰

・欲求の高まりが逸脱行動につながる

・人間関係の障害

・体力の消耗

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急性期の看護目標

・危険を回避し安全な生活ができる

・行動をコントロールし、

 活動と休息のバランスがとれる

・食事や睡眠、清潔などの

 基本的ニーズが充足される

・安全な環境で休息をとれる

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看護介入及び看護計画

◎危険を回避

◎日常生活の援助

◎服薬の必要性の理解を促す

◎コミュニケーション上の注意

◎要求の方向転換を図る

◎他者との関わり方への注意

危険を回避

急性期の躁状態ではちょっとした刺激に極端に反応しやすいです。

特に症状が重い場合は、保護室を利用して安全と休息を確保します。

保護室についてはこちらの記事で確認してください。

保護室には医師が認めた物しか持ち込めないため、患者さんからは持ち込みを要求されます。

しかしそれでは刺激を減らすことにならないので、不可能であることをしっかり伝えます。

日常生活の援助

日常生活の行為自体はできますが、

注意散漫になったり、集中困難により行為が途中で中断され、乱雑になってしまいがちです。

患者さんを興奮させないように注意しながら、行動が不十分な点を伝え、補っていくようにします。

その際には命令口調にならないように注意しましょう。

ぽむ
ぽむ

患者さんが浪費してしまう場合は、看護師が金銭管理を行うこともあります。

・今手元にいくらあるのか

・今日○○円使うと△△円残るか

などの声掛けをしたり、1日の上限額を一緒に決めるなどの関わりをしています。

金銭の介入は難しいので、先輩や管理者と相談するケースが多かったです。

服薬の必要性の理解を促す

躁病相の患者さんは病識が欠如しているケースも少なくありません。

服薬を嫌がったり、看護師にばれないように吐き出すこともあります。

しかし、服薬は治療において大変重要です。

看護師の前で服薬を確認する

患者と信頼関係を築けている看護師に服薬を任せる

などの工夫していました。

コミュニケーション上の注意

急性期の患者さんは大声や早口で次から次へと話しかけてきます。

看護師はそれに引き込まれずに、落ち着いて穏やかな態度でいることを心がけましょう。

話題が次に移りそうになったら、

今はその話していなかったですよね

一気にたくさんの話をされるとわからなくなるので1つずつ話を聞きますね

などと声をかけて話が脱線していかないように働きかけます。

また、看護師の何気ない言葉や口調が興奮のきっかけになってしまうことも。

命令口調や威圧的な態度は、患者さんを怒らせたり興奮させたりすることになりかねないので注意が必要です。

要求の方向転換を図る

躁病相の症状でも記載しましたが、躁状態では他人に求める要求が多くなります。

ここで難しいのが、現実からかけ離れたり、実現できそうにない要求をされること。

患者さんは“可能”だと思って要求してきますので、対応に困ってしまいます、、、。

では、どう対応したらいいのでしょうか。

患者さんの要求を否定したり禁止したりすることは絶対にやめましょう

特に信頼関係が築けていない場合、否定した時点で患者さんは激昂します。

要求に応えられない場合は

許容できる範囲での代替案を提案

・関連した話題を提供して意識を逸らす

などの工夫をします。

一人での対応が困難な場合は他のスタッフにヘルプを求めるのも大切です。

ぽむ
ぽむ

私が今でも覚えているエピソードです。

”将来看護師になりたいけど、

ここにいると受験勉強できないから看護の勉強を教えてほしい”

という患者さんからの要求でした。

大学で赤点ばっかりとっていたので、私が教えたら合格難しいですよ~(笑)

○○さんなら退院してしっかり勉強したら合格できると思います。

など、患者さんを怒らせないような返事をずっと考えていました(笑)

躁状態の患者さんとの会話は本当にエネルギーが必要です。

他にも患者さんに無理な要求をされた際には

入職したばかりではっきりとお答えできないので○○さんに確認してみますね。

とお伝えし、先輩に相談することが多かったです。

他者とのかかわり方への注意

暴言や命令を言ったり、干渉的な言動で他者に不快感を与えしまうこともあります。

他患者に抱かれたマイナスなイメージは、

躁状態が落ち着いたあとでも持ち越されやすく病棟内の人間関係にも影響します。

看護師は他患に対しても

「○○さん今調子がよくないので、嫌な思いをさせてしまって申し訳ありません。」

などとフォローをしましょう。

他患が不快な思いをした場合は、話を聞いてその都度対応するようにしています。

まとめ

躁病相急性期で起こりやすい問題

・行動にまとまりがなくなる

・他者への干渉が過剰

・欲求の高まりが逸脱行動につながる

・人間関係の障害

・体力の消耗

看護介入及び看護計画

◎危険を回避

◎日常生活の援助

◎服薬の必要性の理解を促す

◎コミュニケーション上の注意

◎要求の方向転換を図る

◎他者との関わり方への注意

看護師は患者に合わせた目標や看護計画を実施していきます。

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