精神科病院で働いている筆者は、
躁状態にある患者さんへの対応にとても苦戦しました。
そもそも“躁状態”ってどんな状態なの?
テンションが高いと病気なの?
実際の看護計画の前に、まずは躁状態で出現しやすい症状について理解を深めましょう。
この記事では精神科看護師ができるだけ分かりやすく、“躁病相”の症状についてお話していきます。
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躁病相の症状
躁状態にある人は大きく分けて6つの変化がみられます。
1、感情面の変化
2、思考の変化
3、行動の変化
4、睡眠の変化
5、欲求の変化
6、身体面の変化
具体的な例を挙げながら、一項目ずつ説明していきますね。
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感情面の変化
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表情が生き生きとする
常に目がらんらんとし、
陽気で多幸感に溢れています。
ただ元気そうに見える方もいれば、
1日中ニヤついている方や些細な出来事で喜怒哀楽が激しく切り替わる方、
様々です。
自信に満ち溢れている
自分はなんでもできる、自己評価が過大になっている状態です。
楽観的で優越感も強く、自信過剰の傾向があります。
疲れを感じない
物事や他者への興味や関心が増大し、
疲れを感じなくなります。
元気いっぱいで日中に限らず夜も活動している場合が多いです。
思考の変化
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話がまとまらない
躁状態にある患者さんと会話をしていると、次から次へと話題が展開していきます。
何を目的に話しているのか、何を伝えたいのかわからなくなってしまうくらいです。
また、話すたびに考えが変化するのも特徴です。
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例えば、
「今日は夜ご飯全部食べる!」と言いに来られた数分後に
「やっぱり太りたくないからお米は残すね!」と言いに来られ、
その数分後には「ねぇ、やっぱり全部食べていいかな」
と会話のたびに考えが変わります。
誇大妄想をもつことがある
恋愛妄想
(他者から愛されているという妄想)
血統妄想
(自分は高貴な血筋をひいているという妄想)
宗教妄想
(宗教に関連して、自分は特別な人間であるという妄想)
これら3つの妄想を合わせて誇大妄想と言います。
私が関わった患者さんはスタッフや他患者に対して恋愛妄想を抱いていました。
行動の変化
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多弁
とにかくよく話す!!
本当によく話すんです。(2回目)
そしてだいたい同じ話を何度も繰り返します。
なかなか話が終わらないので
“あぁ他の業務が全然終わらない…”
となることも。
他者への干渉
他患の言動に過度に干渉します。
「○○さんが△△してるよ。」
「○○さんが□□って言ってるけど。」
などスタッフに逐一報告。
普段なら特に気にならないような他患の行動が気になってしまうみたいです。
要求が多くなる
これも実際に経験しました。
看護師2人しかいない夜勤で「マッサージして」と言われたり、
深夜に「メモ帳買ってきて」とお願いされたり…。
この難しい要求をうまく断るのが本当に大変でした。
睡眠の変化
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睡眠時間の短縮
睡眠時間が極端に短縮します。
短い睡眠時間で体力が回復し、活動的に。
私が関わった患者さんは3時間ほどの睡眠でした。
(もちろん個人差があります)
“疲れ”を知らないとはこのことか…と思いました。
欲求の変化
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主に食欲が亢進します。
身体面での変化
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口渇による多飲・多尿が現れます。
まとめ
躁状態にある人の6つの変化
1、感情面の変化
2、思考の変化
3、行動の変化
4、睡眠の変化
5、欲求の変化
6、身体面の変化
症状には個人差があります。
少しでも参考になると嬉しいです。
次回は実際に看護計画について記事する予定です。
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