
精神科の看護師さんはどんな仕事をしているの?

たしかに精神科の仕事はイメージしにくいですよね。
今日はそんな方のために、精神科看護師であるぽむの日勤の仕事内容を大公開します!
・精神科の病院で働くことに興味がある方
・精神科病院に転職しようか悩んでいる方
・精神科病院で働いている看護師
・実習中の看護学生
ぽむが働く精神科病棟の基本情報

日勤時間:8:30~17:00
病棟の特徴:身体疾患を有する(主に透析)慢性期病棟
精神科病棟の日勤スケジュール
日勤帯でのスケジュールは以下の通りです。
8:30 検温
9:00 カンファレンス
9:30 看護ケア実施
11:30 配薬
12:00 昼食介助
12:30 休憩
13:30 看護ケア、作業療法参加
14:30 透析患者さんのシャント音の確認、止血バンド回収
15:00 巡視
15:30 患者さんの排泄確認
16:00 透析患者さんの血圧測定
16:30 巡視、記録、業務内容の最終確認
17:00 退勤
ひとつずつ解説しながら説明していきます
8:30 検温

普通は先に申し送りがありますよね。
私の病院では申し送りは夜勤リーダーと日勤リーダーのみで行う方針になっています。
必要な情報は各自で情報収集を行います。
そのため、必然的にサービス前残業です…
バイタルサインの値だけでなく、
患者さんの精神症状も同時に確認していきます。
9:00 カンファレンス

日勤リーダー、日勤メンバー、ケースワーカー、作業療法士、薬剤師と毎朝カンファレンスを行います。
話す内容は日によって様々です。
隔離部屋で過ごされている患者さんの介入方法についてスタッフ間で情報共有したり、
対応に困っている患者さんについて話し合ったり。
夜勤で大きく状況が変わった患者さんがいれば、
ここで日勤リーダーから日勤メンバーに申し送りがあります。
9:30 看護ケア実施

カンファレンスが終わると一斉にケア実施に入ります。
環境整備、患者さんの排泄確認、入浴、機械浴、清拭、褥瘡処置、吸引、水分補給、経管栄養、血糖測定、ECT(電気治療)
本当にやることが盛りだくさん(^_^;)
この時間帯は半分程度の患者さんが透析を受けているので、
病棟に残っている患者さんに対してケアを実施します。
11:30 配薬

あっという間に薬の時間です。
私の病棟では、漢方薬や糖尿病関連の薬を飲まれている方が多いので、食前に配薬を行います。
食後に飲まないと効果が得られない薬に関しては食後に与薬します。
精神科の与薬は、口を開けてもらってしっかり飲んでいるか確認する病院が多いですが、全員に口を開けてもらうことはしません。
口を開けてもらう=必要のない薬を無理矢理飲んでいる
と患者さんが捉えてしまいがちだからです。
治療に必要だから飲んでいる、という服薬アドヒアランスの向上を目指して日々関わっています。
ただし、拒薬しがちな患者さんや、吐薬したことのある患者さん、精神状態や嚥下状態が悪くしっかり飲めていない可能性のある患者さんには、口をしっかり開けてもらって飲めているか確認します。
12:00 昼食介助

透析にいっていない患者さんへの食事介助を実施します。
精神科病棟での食事は基本的に、
患者さんはデイルームといった大きな部屋で食べていただきます。
一般科では個々で食べるのでここは大きく違うところだと思います。
ADLが低下し介助が必要な患者さんの介助をしたり、
精神症状により食事に集中できない患者さんに声をかけたり、
うつ状態や認知症で食事摂取がすすまない患者さんの対応をしたり、、、
介入方法は様々です。
12:30 看護師休憩
ようやく休憩~♬
基本的に休憩はしっかり1時間きっちりとれます。
一般科だと休憩がとれないこともあると聞いたことがあるので、
しっかり休憩がとれるのは精神科の良いところですね。
13:30 透析患者さんの食事介助、排泄確認、看護ケア、作業療法参加

この時間帯に透析患者さんが病棟に戻ってくるので、
透析患者さんの食事介助をします。
食事が終わった患者さんに処置がある場合は、食事終了後に実施します。
また、13:30~15:00の時間は作業療法士による作業療法が行われます。
業務に余裕があるときは、看護師も一緒に参加することもあります。
14:30 透析患者さんのシャント音の確認、止血バンド回収

シャントの音を確認し、閉塞していないか確認します。
また、シャントの止血に使用される止血バンドも回収します。
精神科では紐類が事故につながる危険性もあるので、
数が合っているかしっかり確認します。
15:00 巡視

精神科ならではの業務ですね。
病棟に患者さんが全員いるか1人ずつ確認します。
この巡視で自殺未遂している患者さんの発見につながることもあるので、
本当に大切な業務のひとつです。
15:30 患者さんの排泄確認
日勤帯最後の排泄確認の時間です。
16:00 透析患者さんの血圧測定
日勤帯最後に血圧測定をします。
夜勤者が医師の指示のもと降圧剤の与薬を行います。
16:30 巡視、記録、業務内容の最終確認
この時間くらいからようやくゆっくりできます(笑)
日勤帯最後にもう一度患者さんが問題ないか巡視をしたり、
業務のやり残しがないかカルテの最終チェックを行います。
17:00 退勤

基本的に残業はなく定時に退勤できます。
長い日勤がようやく終了です!
お疲れ様でした!
まとめ
いかがでしたか?
「意外と業務多い!」「業務少ないな~」
色々感想はあるかと思います。
上記の通常業務に加えて、
点滴の患者さんがいれば滴下の確認もしますし、
自己抜去があればルート確保もします。
尿閉の患者さんがいれば、導尿を実施することだってあります。
これだけではありません。
患者さんの話を傾聴したり、一緒に悩みの解決策を考えたり、
コミュニケーションも密に行うのが精神科です。
精神科というと、やることがなくて暇といったイメージを持たれがちです。
一般科に比べたら確かに業務量は少ないですが、
「落ち着いているな」と思うことは1ヶ月に1回ある程度。
もちろん病棟や病院によって様々なので一概には言えませんが、
少しでも精神科の仕事のイメージがつけばいいなと思います。
ぽむのおまけ

私は患者さんとお話することが好きなので、
なにも業務がないときは、患者さんのところへ行ってお話をします。
昔どんな仕事をしていたのか、配偶者やお子さんはどんな方なのか、趣味は何か。
など、本当に様々です。
つい先日、おじいちゃんの患者さんとお話をしていると、
「デートしよ!どこに行きたい?」と聞かれたのです(笑)
「ディズニーに行きたいです!」と答えると、
「あー、それは無理だわ、金もねぇし免許もねぇ。」と(笑)
結構現実的な答えが返ってきてびっくりしました(笑)
精神科の患者さんは”怖い”というイメージが強いかもしれませんが、
思っている以上に素直で可愛らしい患者さんもたくさんいるんですよ(*‘ω‘ *)
患者さんには!モテるぽむでした!(笑)
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